「聖霊を注がれた者」  04.05.30
                使徒言行録 2:22〜41

 ペンテコステは、聖霊が降り、福音のすべてが明らかになった日です。
 弟子たちも、私たちも、聖霊を注がれたからこそ、イエスさまが自分の
主であり、メシアであることを信じて生きられる者になれました。
<聖霊によらなければ、だれも「イエスは主である」とは言えないのです>
(コリントT 12:3)と言われる通り、聖霊の働きかけは、信仰者にとって
なくてはならないものです。

 聖霊を受ける前から、ペトロは、イエスさまの生涯をよく知っていました。
イエスさまのなさった数々の力ある業や奇跡を目撃し、身をもって体験
してきました。復活されたイエスさまと共にすごしながら、神の国のことを
聴きました。
 しかし、それでもペトロは信仰を持つことはできませんでした。
 信仰は、人の理解や理性だけでは成り立たないからです。神さまによる
働きかけがなくては、人には信仰の火は灯りません。
 だから、神さまは、ペンテコステの出来事を起こしてくださいました。

 聖霊を受けた時、イエスさまのなさった数々の業、言葉、十字架、復活の
見え方が変わります。聖霊は、イエスさまの出来事を他人事として見ることを
止めさせます。自分自身の救いのための奇跡であり、そのために語られた
言葉であり、十字架であり、復活であることが見え始めるのです。
目から鱗が落ちるかのようにです。
 「イエスを、神は主とし、メシアとなさったのです。しかもこの私自身の…。」
このように語れるようにしてくださるのが聖霊です。

 ペンテコステは、キリスト教会の三大祝日の中でも、一人一人の
信仰者にとって一番深く関わる日です。
 クリスマスに救い主の誕生を喜び合えるのも、イースターに罪の赦しと
永遠の命を喜び合えるのも、ペンテコステに聖霊が注がれた者たちだ
からです。

 
自分の救い主をはっきり知ることは、永遠の平安、安心、喜びの生活を
生み出します。そのために、神さまは聖霊降臨日を起こしてくださいました。